リサイクルというと「めんどくさい」と感じたり、本当にする意味があるのかと疑問に感じることもあるのではないでしょうか。
しかし、リサイクルを進めてゴミを削減することは、大きな意味では地球温暖化にブレーキをかける対策にもなるのです。
では、リサイクルをすることは具体的にどのように地球温暖化対策となるのでしょうか。
リサイクルをする意味
まずはリサイクルの目的について考えてみましょう。
もしリサイクルをしなかったら、不要になったものはどうなるでしょうか。それを考えればリサイクルの目的ははっきりします。
リサイクルの目的
不要になったもの、つまりゴミは燃やしたり埋め立てたりして処理しますが、燃やしても埋め立てても、自然や環境には悪影響を及ぼします。
大気汚染や土壌汚染はゴミの処理によって引き起こされるのです。
リサイクルをしてゴミを極力減らしていけば、そのような汚染を減らすことができます。
さらに、限りある資源を有効活用するためにも、リサイクルが必要です。
もちろんゴミを処理するためには回収から処理までにあらゆるコストがかかります。ゴミを減らせばそのようなコストも節約できるようになるのです。
リサイクルと地球温暖化
大量消費型の社会では、消費したものをどんどん捨てていってしまいます。この捨てるという行為は、大きな目で見ると地球温暖化につながるのです。
ゴミを燃やせば、二酸化炭素が排出されます。この二酸化炭素によって、地球温暖化がどんどん進んでしまうのです。
つまり、ゴミをリサイクル資源と分別するなどしてゴミ自体を削減することは、地球温暖化に良い影響を与えることになるわけです。
リサイクルの効果とは
リサイクルというと節約やもったない、といったイメージで捉えられがちですが、実際にはリサイクルが持つ価値というものはそれだけではありません。
では、他にどんな価値があるのでしょうか。
リサイクルを推進していくことで、どんな効果が得られるかをチェックしていきましょう。
リサイクルで減らせること
リサイクルというとまずはゴミを減らすという意味合いが大きいものですが、実際にその効果はゴミ削減だけではありません。
限りある資源を使って物を作り、どんどん消費して捨ててしまうという消費行動を続けていると、いつか資源は使い果たされてしまいます。
しかし、リサイクルを進めていけば資源の再利用が可能となり、新しく物を作る際にもリサイクル素材を利用すれば、新たに資源を使う量を減らせるようになります。
もちろんゴミを減らせば二酸化炭素も削減可能ですから、地球温暖化対策にも有効です。
リサイクルはお金がかかる?
リサイクルというものは、単純に節約することだけが目的ではありません。
例えばプラスチックのリサイクルは、素材の分別や再利用するための加工コストなどが、新品と比較して高くなってしまいます。
さらにリサイクルするための物を回収する運搬コストや、それに伴う二酸化炭素の排出など、単純に計算では表に出にくいコストも必要となります。
ただ単にコストだけのことを考えれば、新品を使った方が安上がりになることがほとんどなのが現実です。
つまり、リサイクルはただコストダウンするための方法ではなく、もっと広い意味での価値を生み出すための行為と言えるでしょう。
ペットボトルのリサイクル
リサイクルやゴミの分別の話になると真っ先にイメージされるのが、ペットボトルです。
ペットボトルは石油から生産されて、透明な素材で軽量なためドリンクの容器としてよく使用されています。
このペットボトルはリサイクルに適した素材となっていて、リサイクルすることで燃料の使用量や二酸化炭素の排出量などを低減できる上、再利用することでさまざまな用途の素材として活用することができます。
現在では使用されたペットボトルの85%以上がリサイクルされているということで、資源の再利用の典型的な事例となっています。
紙のリサイクル
リサイクルできる材料として、ペットボトルと同様に紙のリサイクルも身近な存在です。
紙はリサイクルして再利用することで、再び紙として利用できるため、ある意味優秀なリサイクル素材と言えます。
紙のリサイクルを意識するためには、古紙を回収するだけではなく、古紙を使ったエコマーク付きの製品を積極的に購入するなどの意識づけも重要です。
リサイクルを通して地球温暖化に歯止めを
このように考えてみると、リサイクルは単に物を節約して安くすることが目的ではないということがわかると思います。
- 限られた資源を「消費」してしまうのでなく、少しでも使う資源を減らすことがこれからの社会のために大切である
- ゴミを処理することで発生する有害物質や二酸化炭素をリサイクルすることで削減し、自然環境を守る
これは地球温暖化に対する歯止めの意味にも大切です。
それと同時にゴミを処理するためのエネルギーも節減できるという効果もあります。
まとめ
リサイクルとは大きく分けて2つの効果があります。
- 資源を有効活用することで、ゴミを処理する際に排出される有害物質を減らして大気や土壌の汚染を防ぐ
- 使い終わった物を再利用することで、限りある資源をできるだけ有効活用する
しかし単純にコストのことだけを考えていては、リサイクルは推進されません。
大量消費という意識もまた、リサイクルをする際には切り替えなければいけないマインドです。
単純に採算性を追求するだけではなく、社会性や地球環境を考えた上で、リサイクルという意識をしっかりひとりひとりが持つことが、これからの社会にとっては不可欠と言えるのではないでしょうか。